「ガヤガヤ」
色んな物が私の耳元でささやいている。色んな所がピカピカ光っていて、まるで宝箱に入ったような気持ちだ。
私は一年生の時に友達がいなかった。だから先生といっしょに遊んでいた。気づくともう二年生になっていた。二年生になってその先生と会うことが少なくなって一人になってしまった。そんな時、私に友達に声をかけることの勇気をくれたのが図書室の本だ。
今も感じているけれど、二年生の時に初めて一人で足をふみ入れた図書室は、私しかいないのになぜかさわがしかった。絵本コーナにいくと、本たちがしゃべっていて、手に取った絵本からは、応えんの声があふれていた。その時、私はときめいた。図書室に行くと私と本で会話していた。その会話が私に勇気をくれた。
それから、少しずつ友達ができて、今ではたくさんの人としゃべれるようになった。また、今は勇気をあたえてくれるだけでなく、「ここだよ」って私にオススメの本を紹介してくれたり私に知らない言葉を教えてくれたりする。特に奥のコーナーでは人があまりやってこないし、だれにもじゃまされない。そんな風に私は物と仲良くしていった。
ある日、私は一週間以上かりている本に気づいた。急いで図書室に返しに行くと、なぜかしんとしていた。いつもはにぎやかな図書室だけど今日は何かちがった。しかも、教室にもどるとテスト返しで悪い点数だった。その時、私は本は物だけど、本だって自分の家に帰りたいし、ルールを守らないといけないなと思った。
それからしっかりルールを守って図書室を利用していると司書さんとも仲良くなれた。
私が本から学んだことは、友達になるにはまずルールを守らないと何もはじまらないことだ。私は本のすばらしさにときめいた。