小学生の部

大賞

私の妹と私の願い
八幡市立美濃山小学校 6年 溝上みぞうえ ふみ

 私には、妹が二人いる。年が近い方とは、顔を合わせるたびにけんかをしているのだが、三才の妹とはまだ一度もけんかをしたことがない。まだ小さいし年がはなれていることもあると思うが、一番の理由は、「かわいい」ということだ。ほっぺはぷにぷにで、ねぇねと呼んでくれる妹のことをかわいいと思わない人はいないと思っている。
 そんなかわいい妹がある日、熱を出した。三十九度の高い熱が続きぐったりとしていた。わが家のアイドルともいえる、妹がしんどそうにしているので、お母さんとお父さん二人そろってはやく帰ってきた。その後、病院につれていかれ、薬をもらい、つかれはてた様子で帰ってきた。インフルエンザでもノロウイルスでもコロナでもないらしい。次の日、まだ熱の高い妹をおいて、学校に行った。授業中も先生の言っていることが全く頭に入ってこないありさまだった。そんな日々は三日後にようやく終わりをつげた。
 朝、まだねむたい私を起こしたのは、目ざまし時計ではなく、原因不明の病気と闘って勝った妹だったのだ。ねむたいのも忘れ、朝から妹と遊びまくった。家の中を走り回り、だっこもいっぱいやりつくして学校へ行った。久しぶりに集中できた。
 妹はダウンしょうという病気をかかえている。決して治ることのない病気だ。二十一本目のせんしょく体が一本多いために起こる。さまざまな知的・身体的障がいをひきおこすため、成長がゆっくりだ。でも私は、妹が生まれてきた時からずっとときめいている。そして今、このしゅん間も。病気になったら、心配するし、元気になってくれるととてもうれしい。それは、私にとっての当たり前。いつまでも妹に元気でいてほしい。いつまでも、妹と楽しく暮らしていきたい。

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