成功の過去と失敗の過去はちがう。これはある日一枚のカードが私にくれた考えなのだ。
私が丁度六年生になった頃、たくさんの教科書がくばられた。どれも難しそうだ。だけど「がんばろう」と思えた。でも一つだけがんばれそうにない物があった。「歴史」だ。もう六年生でやるのか……と思うと、さっきまではオレンジ色にそまっていた心が一気に青むらさき色になった。
そして、それから何日かがすぎて引き出しの整理をすることにした。しばらくすると、一枚のカードが出てきた。私はなんとなくそれをジッとながめていた。はたから見たらとんでもないホラーと思うだろうが、私はそのカードに釘付けになっていたため、そんな事は、一切気にしていなかった。
なぜならそのカードの人物は、歴史人物のイラストで、まるでお茶づけにのってそうな人だったからだ。本当にこの人がこの世にいたと思うと、面白くなってきた。
その後さまざまな人物に興味を持った。例えばエジソン。この人物がいなければ部屋一面の明かりは今、灯っていないだろう。昔は、今みたいに服もおしゃれじゃないし、スーパーのような場所もないから自分でかりをしなきゃいけない。
そう考えている内に一つの事に気づいた。「成功の過去と失敗の過去はちがう」。例えば、自分が大切にしていた物をこわしてしまった「過去」と自分が何かで賞状をとった「過去」、どちらのほうが思いだしてうれしいだろうか。前まで「過去」があまり好きではなかった自分も、少しだけ「過去」が好きになったかもしれない。このような事を「つながり」というのだろう。だから自分は「過去」の事をつなげて自分らしく生きたい。それが「過去」から「今」へとつながった自分の目標なのだ。