小学生の部

佳作

レンのおかげで分かった事
八幡市立八幡小学校 4年 森田 雛里もりた ひなり

 わが家で犬をかう事になった。わたしは犬をかわいいと思っている。けれどこわいと思っていた。なぜって、かまれるかもしれない。ひっかかれるかもしれない。仲よくなれるかな。せわをちゃんとできるかな。きらわれるかな。
 レンはさみしそうにこちらを見ている。さわってかまってやりたい。だって「クークー」ないているから。でもこわい。さわれない。そして考えて考えてついにさわった。さわる事ができた。よかった。うれしいな。
 やってみたらできる。ぜんぜんこわくない。というか、かわいい。小屋から出れてうれしそう。ここでレンの気持ちを読み取れるようになった。うれしいんだよね。レン。気持ちが体全体に出てるよ。だってしっぽブンブンふってるもん。そう話しかけてみた。無し。そりゃ犬だから伝わらない。ここで仲もふかまった。
 レンのおかげで分かったよ。チャレンジしないと前へ進めない。やってみた事ない事、にがてな事は、チャレンジしよう。つまり「やってみよう」という言葉の意味を知れたのはレンのおかげ。そしてついに、「レン大好き」と声に出てしまった。
 でも、本当のことだけどね。今は小学四年生。今はもっとレンが大好きだ。あの時はありがとうレン。
 だれでも実さいにやらないとできない事がある。かんたんにたとえると、おいしくなさそうなごはんがそこにある。食べてみよう。パクッ。おいしかった。みたいなことだ。チャレンジしないと前へ進めない。たぶんだれだってそう。だからこれからもチャレンジする。少しずつでも。未来へ旅立つため。もちろんレンといっしょにね。

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