私のおばあちゃんは、お花が大好きだ。毎日、お花の手入れをしている。たまに、「きれいにさいてね」「きれいにさいたね」とお花に話しかけている。私はそんなおばあちゃんが大好きだ。
だけどある日、おばあちゃんの裏を知ってしまった。おばあちゃんの家の外は野良猫が多い。猫達は、やわらかい土でトイレをすることが多い。そこで私は見てしまった。「こら~、また、お花の土でトイレをしよって」
おばあちゃんは猫を追いかけながら怒っていた。猫は、余裕をもった顔をしながらも、あせった顔もしている。みなさんも想像していただきたい。おばあちゃんがこわばった顔をしながら、走っているところは見たことがあるだろうか。
私は、おばあちゃんを見て、
「こっ怖っ」
と言ってしまった。おばあちゃんには聞こえていない。私が見ている風景は、顔がこわばるおばあちゃんと、余裕の顔をして、心の中ではあせっている猫。まるでサザエさんを見ているかのよう。おばあちゃんは、疲れて家に帰った。私もおばあちゃんの家に入ると、「あ……よくきたね。なんか食べていって」と笑顔で出迎えてくれた。さっきのこわばった顔は幻覚だったのかと思ってしまった。私は、「うん……なんか食べていく」と言って家に帰った。
また、後日、おばあちゃんの家に行った。なんと猫とおばあちゃんがばったり会った。私は、「偶然なのか奇跡なのか」と呟いた。おばあちゃんは「おはよう……今日も暑いね」と猫に話しかけていた。猫は、「ニャーオ」と言った。
私は、「心が通じあっている」とおどろきながらも、おばあちゃんの家でゆっくり一日を過ごした。今では、その猫は飼われている。また毎日、猫にはなしかけている。これが私のおばあちゃんの発見である。