小学生の部

佳作

遠足
八幡市立美濃山みのやま小学校 6年 佐藤 衣毬さとう いまり

 みなさんはトーマス・アルバ・エジソンをご存じだろうか。そう、彼は数多くの発明をし、「発明王」と呼ばれた男である。
 私が遠足で奈良公園へ行った際、「外国人にインタビューをしよう」という企画があった。班で自由行動する時にインタビューしなければならないのだが、知らない人(外国人)に英語で話しかけるなど、非常にやりにくい。だが、やらなければならない事はいかなる理由があろうともやらなければならない。
 私達はあるアメリカ人に当たりをつけ「エクスキューズミー」と言った。彼女は振り向き、「オウ、ハロー」と言う。すると彼女の隣にいた男性が片言で「エジソンを知っていますか」と言う。なぜいきなりエジソンが出てくるのか。私達は「はい」と言うと、彼はこう言った。「彼女は彼のひ孫ですよ」と。
 この時の私達の気持ちを、想像して頂きたい。まさか、あの、エジソンのひ孫ともあろうお方が今日というこの日、この場所にいるなんて! 私達が、エジソンの血を引く者にめぐり会えるなんて! 幸運な事に、私達は彼女の名刺までもらってしまった。これは一生のお宝だ! すごい人に会ってしまった。私達は完全に舞い上がり、他の班にも、「ここに、エジソンのひ孫がおんで! やばない!?」と、言う。さらに、私の班の人の父が昨日、この人と会っていたのである! 私はこの時、身に染みて感じた、世界はせまい、と。私達は記念に写真までとってもらい、ホクホク顔で次の観光所に進んだ。沢山ハプニングがおこったが、私達はずっとホクホク顔だった。これは、一生思い出に残るだろう。人生には、こんな幸運な偶然があり、人々はそれを奇跡と呼ぶのだ。

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